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「いとまきまき」

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人生の分岐点・\( ^∀^ )/
人生の分岐点・\( ^∀^ )/
「あーーもーーー!!!ボクの手じゃ無理ーーー!!!」
駄々をこねる幼い子供のように、彼女はじたばたと暴れ回る。
その周囲には何ヶ所も彼女の鋭い手でエグられた痕がそこら中に残っていた。
しかし、今はその手に怨みを抱えているようだ。
「何事じゃ、騒々しい。」
ふらり、とその場に居合わせた神がひとり、彼女に声をかける。
「シャリスちゃんからゲーム?を教えてもらったけど、つまんない。」
嫌々しく再び自分の手を眺め、指先に絡まる糸を振りほどこうとする。
しかし、角だらけの彼女の手に引っかかり、なかなか取れない。
それをさらに彼女を苛立たせた。
「ほう、あやとりとな?」
「知らなーい。つまらないゲームなんて興味なーい。」
そう言いつつも新しい輪を作り、自らの指先にかけてどうにか形作ろうとするが、一刻もしないうちにプツリと切れてしまった。
「…………っっっ!!もういい!!!」
彼女は一際大きな爪痕をガリッと残すと、ついにその場を去ろうとした。
「これ、何処へ行く。」
「シャリスちゃんにお礼しに行く。待っててね!キャハハハ!!!」
彼女はそう言い残すとそのままどこかへ行ってしまった。

さて、ひとり残されてしまった神。
彼女は寂しくその場に残された糸を眺めていた。
「よもや『あやとり』を知ることとなるとはの。
運命かは知らぬが彼奴にあやとりが合わぬことは吉か、凶か。」
そう言うと彼女もまた、切れた何本もの糸と何個もの深い爪痕を背に、その場を去っていかれた。

『あやとり』
糸を巻き、重ね、外し、絡め、形作る。
それは人の生の如し。
人もまた人と交わり、重なり、絡み、形作られる。
『殺(あや)』を『取』るその手もまた、滑稽なり。
作成日時:2021/06/12 02:16
コメント( 1 )
おぱんにゃにゃ
おぱんにゃにゃ
6月12日 2時43分

糸こんにゃく食ってたオレっちには
タイムリーな記事だなシンパシーを感じるっ!
オレっちも解きほぐす派ではなく
ぶった切る派だっ!!絡まった物事はスパッと行く
のが一番!割り切ればいつも見えるは、オレっちの顔。
そう、金太郎飴でぃっ!!

人生の分岐点・\( ^∀^ )/
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