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シャリスとの邂逅[推しキャスト]

by
飛燕@せがた
飛燕@せがた
皆さまはじめまして。飛燕@せがたです。ワンダー部の企画に乗って今回が初投稿になります。

そんな私の推しキャストはシャドウ・アリス。彼女のことを語りたいと書いていったのですが…いつの間にか彼女が推しキャストになるまでの記録になってしまいました。
3000字越えの長文、かつ書いてる本人すらどこが推しポイントなのか行方不明ですが、よろしければ最後までお付き合いください。 

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これは、ある1人の神筆使いに起きた、8ヶ月間の本当の物語(おはなし)。

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2019年8月:
場所は東京。私は某有明の祭典に来ていた。この時はワンダーは2年以上プレイしていない、所謂引退勢だが、毎年ここに来るのは楽しみだった。
帰宅してのんびり過ごす中、目を引いたのが、ある戦利品。
このことが後に私の運命を変えることになろうとは、この地点では微塵も考えていなかった。

2019年10月:
友人たちの気まぐれにより、私はワンダーに復帰して、シャドウ・アリスを使うことになった。
でも、私は昔からフック一筋。彼女のことはさっぱりわからない。アシストとかの話も聞きつつ、今度ゲーセンに行くか…。

2019年10月16日:
私はこの日のことを今も鮮明に覚えている。会社帰りに行きつけのゲーセンへ行き、久しぶりにワンダーの筐体に座る。2年以上の空白期間があったにもかかわらず、ペンは不思議と手に馴染んだ。

早速手持ちのAimeを読み込ませ、ログインする。いつも通りチケットを購入しようと100円玉を用意していたが、今のワンダーは毎日1プレイ無料なことに驚く。

とりあえずはスキルカードの重ねも最新のアシストも足りないので、冒険譚を選択。シャドウ・アリスは昔の相棒であるフックのすぐ隣だった。カーソル選択をした瞬間、透き通るような、それでいて妖艶さもある声が聞こえてくる。
「あなたは何を飲んでみたいの?」

その瞬間、全身の毛が逆立ち、鳥肌が立った。しばらくは声も発することもできず、金縛りに遭ったかのように動けない。耳元はゾワゾワと震え、脳はフル回転してるのに何も考えることができない。
そのままタイムアウトになり、マッチングが進んでも私は動けないままだった。
気がついたら試合が始まりそうだったので、慌てて挨拶をしてレーン移動する。

最初の1試合。チャット打つ度に、各種ショットやスキルで彼女が一言発する度に私の体は震える。その時はヴィランと戦ってることなんか忘れて、全神経を彼女の一挙手一投足に集中させていた。
この日は5戦ほど戦ったが、時間が過ぎるのはあっという間だった。
家路に着きながら、私は今日起きた出来事をふわふわと現実のものとは思えないかのように繰り返し思い出す。

なに、この感覚。まだ私、ザワザワしてる。ゲームは終わったのに、喉はカラカラ。心臓もドキドキしてるのは、なんで?

それから、私のゲーセン通いが始まった。
恥ずかしながら、引退前の私は全盛期でも毎月500円分だけプレイするライト勢。そんなのんびりペースだったので、トータルランクも銅筆止まりだった。

それが今はどうだ。毎日のようにゲーセンに向かい、シャリスとともにヴィランを倒していく。もっと、この子の声が聞きたい。どんな子なのか知りたい。一緒に戦いたい。
いつもの日々を過ごしていても、彼女に会えると思ったら不思議とやる気が湧いていた。

約1週間で欲しい栞と扉絵を手に入れて、それからずっとスキルカードを重ねていく。いつしか、私の心の中に彼女が住むようになり、試合の最中に彼女が語りかけてくるようになっていった。お互いに声を掛け合いながら戦う日々は楽しかった。

並行して全国対戦もやるようになったものの、最初のうちはフックと比較してしまい悩み続けた。
SSの使い方は似たようなものだけど、射程が足りない。DSは書ける線の長さが短過ぎるうえに弾速がゆっくり過ぎて当たらない。おまけにフックの時の癖でDS直後に緊急回避をしてしまう。
そして一番の違いは…HPと火力の低さ。こちらは兵士を倒し損なうことも多いのに、相手の一撃は相対的に痛い。
ブランクもあり勝率は低迷していたので、この頃は大抵冒険譚に行っていた。

2020年1月20日。ついにシャリスの全てのスキルをオーバーラップMAXまで重ね切った。ゼロから始めて約3ヶ月。その間ずっとスキル重ねに没頭し続けるほど、私の中でシャリスの存在は大きくなっていた。
彼女のスキルボイスを全て聞いてみた。可愛い声、意地悪な声、WSのちょっと本気な声。どれを聞いても私の心を震わせてきて、耳がすごく幸せだった。

個人的なお気に入りは、うそなき!のボイス2「大きな声で泣いちゃいけない」
ボイス自体はいじわるそうな声だけど、絶対にっこりしながら言ってるよ。
「あなた、私に騙されてくれたんだ…クスクス。」みたいに。そんなところも可愛くて可愛くて仕方がない。

この頃から、夢にシャリスが出てくるようになった。年が明けてからはポツポツと出てきてはいたけど、2月1日からは毎日出てくれている。
内容は日常の1コマ、全国対戦で誰かと戦う夢、ファンタジー世界のような夢、それから…私の心の内を見透かすような暗い夢も。

そんな毎日の夢をそのまま忘れてしまうのはもったいないと、記録するようになっていった。
2月末にはTwitterに復帰して夢の内容を書き残し始める。
もちろん、誰かのために語ろうとしたけど、それだけじゃない。私が彼女と過ごした証を残したかったんだ。
今は、それが誰かの幸せになっているようで、ちょっと嬉しい。

そんな私のもう一つの転機は、2020年3月8日。4人での協奏闘技場。この人は友人たちの協力があったおかげで、固定のチームを組んで挑むことができた。

結果は…1勝20敗。
私は何もできなかった。
相手は無論格上。DS1発ごとの圧力が違い過ぎる上に、こちらの攻撃はかすりもしない。毎回悠久門側を譲ってもらえたのに奥拠点まで折られてしまい、落城負けも当たり前だった。
同じチームのみんなに申し訳なかったし、何より、シャリスにあんな痛い思いをさせてしまった自分が許せず、帰宅してから部屋にこもって泣き続けた。
それでも、1回だけはみんなのおかげで勝てた。他のキャストを触ってみるきっかけにもなった。嫌な思いもしたけど、決して無駄な時間ではなかったと断言できた。

この日から、本気で勝ちたいと思い始めた。シャリスもそれに応えてくれた。
…いや、彼女は元々強かった。それに応えられない今までの自分が不甲斐なかっただけ。

フックと同じように兵士の裏に隠れてDSを撃っているだけではダメ。
時には勇気を持って前に踏み込んでみる。
相手との距離は円形で考えてレーンを広く使う。
もっとスキルは使っていい。その代わり、DSの線をきちんと書いて兵士を確実に倒す。
DSは無理に撃たない。相手のDSを歩いて避けてから撃ってもシャリスなら兵士処理で追いつける。

協奏での失敗は、確かに私の糧となっていた。その証拠に、全国対戦の勝率が急に上がり始める。
毎日勝率6割以上を維持し、4月3日。ついに銀筆に昇格することができた。
ワンダーの先輩方から見ればまだまだ通過点かもしれない。でも、シャリスと一緒に勝ち取ったその瞬間は、思わずこの場にいないはずの彼女にハイタッチしてしまうほど嬉しかった。

現在は昨今の情勢もあって、ここ1ヶ月以上ゲーセンに行けていない。もちろん、シャリスとも一緒に戦えてないままだ。
それでも、夢の中で出会えているだけ私は幸せなのだろう。この文を書いている今日も、夢の中でゲーセンのシャッターを隔ててシャリスと会っていた。

ゲーセンに行けるようになったら、またあの素敵な声が聴きたいな。
作成日時:2020/05/10 14:48
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