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鬼の目にも

by
おぱんにゃにゃ
おぱんにゃにゃ

邪『その方…我に血を一滴、
くれぬか…?』

少女A『わぁああん怖い
おじさんだよおぉぉぉっ』ウソナキ

邪『その方…』

少女B『はわわわわわ
たた、食べないで下さいぃいいッ!』

邪『…ぬう』


………
……


_病院_


邪『失礼する』ガララ…ッ

少女『あ…オジサンだ…!』


窓から射した茜日を受けた
少女の横顔。

邪道丸に向けられた無垢な笑顔は
夕闇の病室の中でも
輝きを放っているようだ。

邪『無礼を詫ぬばならぬ…
今日も、血を…一滴すら
集めることが出来なかった』

少女『ううん、全然オジサンの
せいじゃないよ。こんな私の為に
オジサンが頑張ってるの、
知ってるから』

見えないケドね…

申し訳なさそうに、少女は言った。

新しい血が作れない。

そういう病気だった。

血液が廻らねば臓器も機能せず、
最初に病気は少女から光を奪った。

邪『やはり…少し怖がられて
おるかもしれぬ。努力はしてきた
つもりではあるが…』

言葉使いも、しごく丁寧に
しているつもりであるが。

少女『ぜんぜん怖くなんか
ないのに!どおしてオジサンの
優しさが分からないのかなぁ』

少女には、
本当に分からないのだろう。

プンスカと頬を膨らませる少女に
邪道丸は目を柔げる。

邪『気にするな、人の子よ…
我も魔導に堕ちし身。堅気には
鬼にしか見えまい』

少女『おに?…オジサンがぁ?』

邪『うむ。これでも沢山の同属を
従えた身でな、人の子、
貴様など…』

一口よ、と頭を掴む真似。

きゃっきゃと少女ははしゃいだ。

少女『すごーい!じゃあ、
顔を隠さないといけないね!』

邪『…む、それはなかなか
良い案かも知れぬ』

とびっきり愉快な仮面を付ければ
人は集まるだろうか。

少女『でね、目が見えたら
一番最初に見たいものがあるんだ!』

邪『ふむ?それは何か』

それはねぇえ…言葉を溜める。

少女『オジサンのかお!』

眩しい笑顔が。
夕陽と共に、邪道丸の目に映る。

この笑顔は。

もし、目に光が戻ったら。

同じ笑みを、鬼である
この顔に向けてくれるのだろうか。

………
……


もうあまり、時間はない。
日を重ねるにつれ、少女の体は
痩せていった。

千年の間、封印してきた鬼の力。
酒呑の邪気は、周りの人間から
血を奪いとることができる。

しかし、これは同属を殺された
復讐としてのみ、使われた力。
一般人に使えば、間違いなく
外道。人の道を外れた、鬼の道。

しかし…

邪『我は行く。行かねばならぬ。
この邪な道を…』

そして彼は仮面を付ける。
人の心を隠さねば、行えぬ所業を
成し得るため…

邪『1人あたり200mlで
救える命があります』


邪『献血にご協力下さい…!』


 

 
 
 
少女にモデルのキャストはいないので
お好きなキャストをぶちこんで
お楽しみ下さい
 
















 
作成日時:2021/03/27 03:20
カテゴリ
邪道丸
コメント( 10 )
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おぱんにゃにゃ
おぱんにゃにゃ
3月27日 22時13分

はぁ、はぁ…最後ォアアアアアッッッ!!
きくらげの旦那⊃
あのオッサン、以外と口調は丁寧よな。
季節チャットとかほぼ詩人。教養が伺えますッッ!
彼が鬼になるのは、本当に討たねばならぬ悪を倒すため
それ以上の悪になる必要があったからだろゥな。
そんな彼の献血活動、今日も8割がた断られます。
(女性陣はほぼ全滅だが、ジョーカーと闇チクビは
『いいだろう!』『いいだろう…』と言ってくれた)

きくらげ
董白さん!
董白さん!
3月28日 6時18分

アリス「あのねおじちゃん!あっちの赤い頭巾のお姉ちゃんが赤い液体持ってたよ!」
(スカーレットのワインって本当に中身ワインなのかなぁ?ってたまに…)

おぱんにゃにゃ
おぱんにゃにゃ
おぱんにゃにゃ
3月28日 8時54分

董白の旦那⊃
それはさすがに邪推丸だろゥッッッ!!
仮に誰に飲ますねん、おばあちゃんかッッ!

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