549

📀37:暗黒姫シュアバルツの物語

by
オニギシ
文筆
文筆
オニギシ


シュアバルツによってポイズン耐性が得られるというのは、
「死人に毒は効かない」という理屈から来ているのだと思います。



ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°







注目が集まっている新ソウル「棺の姫シュアバルツ」

このソウルの実装によって一部のキャストは
今までのビルドや戦法の常識が大きく覆されました。
その登場インパクトが大きい反面、
何の話に出てくる登場人物なのか
ご存知の方は少ないのではないでしょうか。

手っ取り早く情報を得たいときには
ウィキペディアが便利です。

ところがメジャーなお話ではないからか、
誰もシュアバルツについて書いておらず、
ページそのものが存在していませんでした。





唯一手がかりになったのは有志の方が
まとめてくださっているワンダーランドウォーズwiki。

そこにあった情報を足がかりに、
「棺の姫シュアバルツ」について
自分なりに調べてまとめてみました。


















そういえば私たちがよく知るおとぎ話のプリンセス達は
「灰かぶり姫」「いばら姫」など、
物語に由来する二つ名のようなものが
あてがわれているケースが多いですね。

ではソウルカード、「棺の姫シュアバルツ」に
与えられていた二つ名は何かというと、











「暗黒姫」

カッコいい・・・
暗黒野郎ことナイトメアキッド君が聞いたら
ニッコリしそうな名前ですね。







ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°







【原典タイトルについて】





グリム童話に収録されたおとぎ話のひとつです。

他のお話と同じように訳者や出版社によって
タイトルや話の展開に微妙な差が見受けられます。
自分が調べた中で、日本語に翻訳された
シュアバルツのお話が収録されてたのは

・柩のなかの王女と番兵(完訳グリム童話集、岩波書店)
・黒いお姫様(ドイツの昔話、福音館文庫)
・真夜中のお姫様(世界名作アニメ絵本、永岡書店)
・棺の中の姫(アンドルー・ラング世界童話集)

などが挙げられました。
流石に映画化されているような有名なおとぎ話達にくらべると
読める本はかなり少ないようです。







おとぎ話を一から十まで大人しい言葉で
説明してしまうのも興が削がれるので、
「黒」「棺」「夜」という3点に絞ってまとめました。

これらのワードを拾いながら
一緒にあらすじを追って行きましょう。

シュアバルツのお話とは一体どのようなものなのでしょうか。







ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°







【黒について】


ソウルカード名のシュアヴァルツはドイツ語で
「Schwartz:シュバルツ」→「黒」を表す単語です。

いや、シュ(ア)バルツでしょ、
というところですが、例えば
シュネーヴィッツェンを

シュネー(ウ)ィッツェン
と読んでも、
シュネーヴィッ(チ)ェン

と読んでも正しいように、外国語の発音の問題だと思うので
アの有無はあまり気にしなくてよいと思います。





物語中では王女様やお姫様としてしか呼ばれず、本名が不明です。
wlwではソウルカード化にあたって、
黒を意味するシュバルツを名前の代わりにあてたようですね。

日本語のネーミングとしても
「ひつぎのひめシュバルツ」よりも、
「ひつぎのひめシュアバルツ」のほうが
引っ掛かる感じがして、なんとなく記憶にも
残りやすい気がするので好きです。










さて、お話において黒いのは『肌の色』のことです。
暗黒姫はお腹にいるうちから悪魔から呪いを受けています。

中々子供を授かることができないことに悩んでいた王様の
「何とかしてでも子供がほしい、悪魔からでも授かりたい」
と呟いた一言が原因で、呪いを背負って生まれました。

肌が黒い理由は
・呪いによって生まれながらに黒い肌だった
・呪いによって15歳の誕生日に死んでしまう→死人の肌色
・呪いによって15歳の誕生日に石化してしまう→岩肌の黒色
などのパターンがありました。

バリエーションを紹介していくのも面白いと思いますが、
話がわかりにくくなるので、実際に手元に書籍を入手でき、
話し的にも1番面白かった「黒のお姫様」を中心に
続きをまとめていきます。







ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°







【棺について】


暗黒姫はある日、王様とお妃様に3つのことを伝えます。

・生まれながらに呪いを受けた身で、
 15歳の誕生日となる明日には死んでしまうこと。

・死んだ後は自分の棺を教会に置いてもらい、
 毎晩兵士を警備につかせてほしいこと。

・真に誠実な兵士が三日三晩、
 付き添ってくれたら呪いが解けること。

悲しみながらこれらの事を両親に伝えた翌日、
姫は死んでしまいます。













こちらがソウルカード名の一部になっている
シュアバルツの家であり寝床。
少し前にアシストカードとして登場していました。

毒りんごと同じくポイズン状態のデバフが入ります。
シュアバルツの効果で打ち消すことができる、という意味では
シナジーがあるかもしれませんが、悲しいかな、
具体的な使い道や強みは思いつきません。

正直、全国マッチで見かけたことは一度も無い気がしますが
真のシュアバルツ愛好家の方ならば、
セットで装備するべきできでしょう(何だそれ)













カードイラストには白菊が添えられています。
物語を読んでも白菊は登場しませんが、
白菊の花言葉として「真実」「誠実」が挙げられます。

誠実な人の心に触れることで、
呪いを克服し、真実の姿を取り戻す

という風に、話の内容と花言葉に整合性がありますね。
絵としても綺麗ですし、このようなメタファーが
イラストに取り入れられているのはなんだか素敵だと思いました。







ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°







【夜について】


悪魔の呪いで死んだはずの姫。
その死体は深夜になると棺の蓋を開けて動き出します。






「今夜もはりきって仲間を増やすのよー!」





これはシュアバルツのソウルボイス。
ここでいう仲間というのは自分と同じ死体仲間を指します。

イラストとボイスの内容を考えると、
手前にいる骸骨兵士たちを使役して生者に襲い掛かり、
犠牲者は新たな骸骨兵士となってシュアバルツの一味に加わる、
というようなシチュエーションでしょうか。

絵的にシュアバルツ自身は
直接手を下していないような雰囲気ですが、
おとぎ話の暗黒姫は自ら手を下します。
それもずいぶん直接的な手段で。





夜な夜な棺から起き上がっては、
警護の兵士の首根っこを掴んでひねり潰す。
息絶えた兵士は教会の地下室にブン投げて、貯めていく。
獲物が隠れようものなら教会中を探しまわって見つけ出し、
殺し尽くしたら棺に戻る。





そんなホラー映画も真っ青なライフサイクルが
暗黒姫の日課です。

一応補足しておくと、呪いを受けて死んでいる状態なので
ゾンビのように体が腐敗しているわけではありません。
黒い肌をしているというだけです。

折り重なる死体の数々。暗闇に溶け込む黒い肌。
こちらを捕らえんと伸びる血に塗れた二本の腕。
微かに見えたのは月明かりで光る二つの眼のみ。

身の毛もよだつその姿は、
暗黒姫の名に相応しいと読んでいて感じました。







ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°







以降のお話の展開としては、

誰もやりたがらなくなった番兵役にある羊飼いの青年が立候補。
青年は知恵と勇気を振り絞って3夜目を乗り越える。
無事呪いも解けて暗黒姫はもとの姿を取り戻しハッピーエンド。

という感じです。
シュアバルツ自身の紹介からブレたくなかったので、
話の展開については思いきって割愛させて頂きましたが、
もし機会があれば是非手に取って読んでみて下さい。










 


ここからは個人的な感想でしかないのですが、
白雪姫と暗黒姫には共通点が多いのが
面白い部分なのではないかと思いました。

同じグリム童話出身。
両者呪いによって一度死せり、箱にその身を横たえたが、
誠実な人の心に触れて呪いに打ち勝ち、
死すら乗り越え返り咲く。





wlwではシュネーヴィッツェンのアナザーキャストとして
北欧神話由来のシグルドリーヴァが採用されています。

一方でシュアバルツも非常に個性的で魅力があり、
アナザーキャストとして登場しうるポテンシャルが
あったのではないかと物語を読んで感じました。

シュネーのテリトリー兵士と、
シュアバルツの骸骨兵士がカチ合うレーン戦。
そんな光景を想像してみるのも、
中々面白いではないかと思ったものです。









そして冒頭の話題。
毒りんご、白の棺の姫シュネーヴィッツェンの作中アイテムと、
ソウルカード、黒の棺の姫シュアバルツの組み合わせ。

類似点こそあるものの、全く関係ない二つのお話が交差して、
強力なシナジーを発揮していること。

白と黒の棺の姫君。
そんな巡り合せには物語を読む面白みと、
縁のようなものを感じずにはいられませんでした。







まぁ、腹立たしい(?)ことに実際の恩恵を預かっているのは
全くといって言いほど関係の無い、
どこかのイエローモンキーなのですが。

今日も爆速ぐるぐる大回転戦法で
対面している私を苦しめます。許すまじ。







ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°ï½°







原典をたどるシリーズとして、チェネレントラに続いて
シュアバルツを調べてみましたが、
思いのほか楽しかったのでまた書いてみようと思います。

ここまで読んでくださってありがとうございます。
オニギシでした。






















 
更新日時:2022/05/31 10:10
(作成日時:2022/05/28 01:26)
コメント( 12 )
12件のコメントを全て表示する
ll6J(Lが2個です)
ll6J(Lが2個です)
5月31日 0時31分

wikiで出典調べてるやつは(手近な図書館がないのとめんdげふんげふん)インターネット上の不確かな情報頼りになりがちでしたので、ご自身で本を入手して比較・解説されてるのに頭が下がります。wikiの方の元ネタ解説が手掛かりになったのならば幸いです(文責者)

オニギシ
オニギシ
文筆
文筆
オニギシ
5月31日 1時20分

ll6Jさんコメントありがとうございます。
wiki編集の方に読んでいただけたとは光栄の極みです…!最初の足がかりになった、の部分はきっかけををくれた編集の方へリスペクトの気持ちを込めていた部分があったので、実際に届き感激してます。
新ソウルが出るたびに効果と出典を新聞記者並みの早さで執筆されていて凄いです。いつもお世話になっております。
シュアバルツに関しては本当に資料が少ないですね…。何とか原典と思われる複数のソースに辿りついたと思ったらそれぞれ話の展開が一致しておらず、この記事の執筆にあたっても話をまとめるのにかなり苦労しました。編集の大変さが身に染みる経験でした。
今はカードを引くときにオールドパックをあえて引いて「なんだこのソウルは?wikiの出典解説読みに行こ!」というのがマイブームになっています。

ll6J(Lが2個です)
ll6J(Lが2個です)
ll6J(Lが2個です)
5月31日 12時5分

嬉しいお言葉ありがとうございます。基本的には他の人の朝凸検証とかがバラバラに散らばっているのをまとめているだけですので、実際にチャリンチャリンしてる検証勢の方々への感謝も忘れないようにしたいですね。

オニギシ
コメントするにはログインが必要です
シェア